御礼:Jazoomcafe ライブ2014

Maktab

2014年12月22日 22:45





13日(土)はVanSeilen & Jazzoomcafe Liveでした。

精力的に活動している信州の歌い手June&ウクレレ界のBig Name Jazoomcafeのライブとあって(しかもお二人が熱心に告知してくれたこともあり)超満員でした。
お越しいただいた皆様ありがとうございました。






「どんなにきれいでも水でも一所に留まっていたらやがて腐ってしまう。人も水と同じ。だから人は旅をするのである。」
(ムハンマド・アサドがとあるシェイクから聞いた言葉)


現状を完成系とせず、よりよい音楽を紡ぎだそうと試行錯誤する。
June & Jazoomcafe のお二人とそれぞれに知り合って3年以上経ちますが、今回もっとも印象に残ったのはこのような姿でした。
お互いの良さを尊重しながらも、次々と新たなチャレンジをする姿勢が随所に見えたライブでした。




下世話な話、
「チャンピオン」とか「超絶テクニック」というのは非常にキャッチーで使いやすいです。
なので告知や紹介で多用しています。

けれど、実はミュージシャンJazzoomcafeの本質はそこでは無いと思っています。



確かに氏はその圧倒的な演奏技術と胴着&丁髷のオリエンタリズムな容貌で国内外の耳目を惹きつけています。
その一方でCDアルバムでは正統ハワイアンに挑み、SushiだSobaだと食欲丸出しの歌を唄い、他ミュージシャンと共作し、随所にその高い演奏技術を見せながらもそれはあくまで表現のための「駆使」でしかなく「披露」ではない。エンターテイメントであることを忘れずにいながらあくまでウクレレの持っている可能性:不思議なほどに人と人をつなぐ、生活に密着した音楽を紡ぎだせる、「ウクレレ」というジャンルではなく音楽の一つとして昇華させたいという意欲、エトセトラ、エトセトラ・・・を「伝える」ことが本質なんだろうと考えています。
氏ほどの実力者がCDを通販せず、店頭販売せず、あくまで手渡しすることに拘っているのもそこなのだろうと。
ただ正直なところ、これまではその思いが先行し過ぎて前のめりになっていた所もありました。





それが今回JuneとのユニットVan Seilenでは見られなかったんです。Juneのボーカルを中心に沿えて、歌声を最大限惹き立てるための演奏に徹していました。
これまで共演してきたウクレレプレイヤー、hana moon や Daisyはそれぞれが強烈な個性だったせいか氏の個性とぶつかるような所を感じていたのですが、JuneとのVan Seilenには衝突が見られませんでした。
これが相性というやつなのでしょう。



対するJune。
映像を見ていただければわかる通り心なしか緊張の面持ち。
Jazzバンドによるビートとも、ソロ弾き語りでの最小限の伴奏とも違う演奏形態。
しかも2本のウクレレというのは、音圧も音域も乏しい楽器を二つ並べただけの状態。バンド演奏として成り立たせるのはとても難しい構成なんです。
しかしその歌声はさすがの一言です。果敢に挑戦しています。



Jazzomcafe, June,
それぞれも、Van Seilenとしても、
二人の今後の展開が非常に楽しみです。



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